配属を考えている方へ
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本校では、本科5年次の卒業研究では一年間、専攻科では二年間、研究室に所属して研究することになります。
一年以上という短くない時間をかけて研究を行うわけなので、実り多い研究室生活を送ってもらいたいと願っています。
しかしながら、研究をするということがどういうことなのか、実際に研究を始めてみないと分からないことも多く、配属時にどのように研究室を選べばよいか、困ってしまう学生が多いようです。 各研究室でどのような活動をしているかが配属するまで分からないので、疑問を持つのはある意味で当然と言えます。 また、各研究室で行われている研究の内容などが、配属直前の説明会だけでは分からないという声も配属後に多く聞きました。
配属に関する一般的な説明や、谷口研究室に関する情報を提供するためにこのページを作成しました。 分からないことがあったり、より詳細に聞きたいことなどあれば、谷口に直接尋ねてください。 研究室配属に関することに限らず、相談にのります。
研究室選択全般について
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各研究室がそれぞれにテーマを掲げていますが、卒業研究で行った内容を卒業後も続けることはまれだと思います。
研究や問題解決の方法論を学ぶというのが卒業研究の大事な要素です。
あまり研究テーマの詳細にとらわれず、指導方針などに合わせて選択するのも一つの方法です。
その意味では、例えば、教員や同時に在籍する学生との相性も重要な要素だと思います。 このページには谷口から見た研究室の説明が書いてありますので、学生から見た研究室については、すでに配属している学生に尋ねてみるのが良いでしょう。
指導方針
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本研究室の卒業研究では、世界でまだ誰もやっていない、新しいことの研究を目標とします。
研究するということは、これまでにやってきた既存の知識の勉強とは、異なる能力を必要とします。
教員から与えられた課題をこなすだけでは卒業研究にはなりません。克服すべき点を自主的に探し、結果を多くの人の前で発表する必要があります。
卒業研究は、何か新しい問題を克服する必要に迫られた際に、どうすべきかを実践的に学ぶ場です。
研究の成果だけでなく、それ以上に、何か新しいことにチャレンジする方法、良い原稿を書き、発表を行う方法なども卒業研究で学んでほしいことです。 そのため、以下の能力をのばすことを重視します。
議論する能力:誰も答えを知らないことを研究するのですから、分からない状態が続きます。 自分一人で計算をするだけでなく、得られた結果について議論を重ねて研究を進めていくことになります。 教員とだけでなく、学生同士の議論も大事です。研究室は、そのためにあります。
原稿作成や発表の能力: 分かりやすい資料を作成したり、説得力のあるプレゼンを行う能力が、卒業後、必須となります。 卒業研究でほぼ初めて本格的な原稿作成や発表を行うので、一般的に多くの修正が必要となります。 添削を何回も繰り返し、指導をします。準備段階から相談をするなどの工夫も大切です。
また、外部からの研究者の招へい、企業との連携、短期留学生の受け入れを積極的に行い、研究室外の方との議論の機会を持てるようにもしています。
研究設備
専用のPC
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配属学生には、一人一台以上のデスクトップまたはノートPCが割り当てられます。
研究で必要であれば、GPU搭載の高性能なデスクトップPCも使用可能です。
計算サーバ
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大規模計算の実行には、研究室所有の下記サーバが使用できます。
- (Server1) CPU: Intel Xeon-E5 2630V3×2基 (8コア×2), Physical memory: 256GB
- (Server2) CPU: Intel Xeon X5675×2基 (6コア×2), Physical memory: 48GB
- (Server3) CPU: Intel Xeon-E5 2690×2基 (8コア×2), Physical memory: 32GB
よく聞かれる質問について
- 挙げられているテーマとは異なるけれど、やりたいことがあるのですが? 谷口が興味を持てて指導が可能な範囲であれば、テーマを選べます。ただし、配属前の、事前相談は必須です。
- 数値計算の予備知識はどれくらい必要ですか? プログラミングについては配属後に説明をするので、過度の心配は不要です。 プログラミングの能力よりも、新しいことにチャレンジする意欲の方が大事です。
- どのようなスキルが身に付きますか? 上で説明した研究内容、原稿作成、発表方法以外に、情報系のスキルとして、
- (すでに実用化された)〇〇のようなものを作りたいのですが? すでに実用化されているようなものを再生産するのは研究ではないので、それはやりません。
- ○○というソフトを使えば簡単に新しい結果が出ると思うのですが? 数値計算の経験は重要性を増しており、不可欠なものとなってきているため、在籍中に何らかの形で数値計算に関わるようにしています。 その際、高機能なパッケージソフトをブラックボックスとして使うことは推奨していません。 そのようなソフトを使えば、きれいな図が簡単に作れますが、どれだけ高価で高機能なソフトであっても、研究をしている本人が内容を理解できなければ意味がありません。 卒業研究ではプログラムを自分で書き、内容を理解して、確かな基礎を身に着けて卒業していってもらいたいと考えています。
Linuxサーバを用いた計算法(希望に応じて管理方法も)、
C言語/fortran/python/mathematica/matlab/CUDAでのプログラミング経験
データサイエンティストとして活躍するための基本的なスキル
MPI/OpenMPを用いた並列計算の経験を積めます。
何か新しいアイデアがある場合は、もちろんOKです。